ほぼ毎日、Suno AIを使って曲を作っています。
制作自体は、純粋に楽しいです。
AIを使えば、音はすぐに形になります。
作りたい音楽が、そのまま曲として立ち上がる。
このスピード感は、
これまでの制作環境とはまったく違います。
ただ、作れば作るほど、
自分の中の感情が
少しずつ散らかっていく感覚もありました。
どの曲も悪くはない。
でも、どれが「今の自分の感情」なのかは、
すぐには分かりません。
その散らかりを整理してくれる存在は、
AIでも、ツールでもありませんでした。
そこで最近は、
音を作る前に「世界観」を用意するようにしています。
大げさな設定ではありません。
ただ、この音はどんな空気の中で鳴っているのか。
その前提を、先に決めておく。
今、世界観として作っているのが
Funktown というもの。
サイバーファンク、サイバーポップ。
少し人工的で、少し湿度のある街。
冷たさと人間味が同時に残っている場所です。
この街で起きる出来事として音を置くと、
散らかっていた感情が、
ようやく落ち着く場所を見つけることがあります。
実際の制作では、
いきなり音を作ることはあまりありません。
まずChatGPTに、
Funktownという世界観を共有します。
どんな街なのか。
どんな空気で、どんな温度なのか。
その上で、
今回作りたい曲の方向性を伝えます。
ギターを前に出したい。
BPMは速めにしたい。
JAZZとFunkの間にあるような質感にしたい。
そこから、
Sunoに投げるためのプロンプトを組み立てます。
世界観の中に、
新しい一曲を差し込むような感覚です。
生成された曲を聴くときの判断基準は、
意外とシンプルです。
その音が、Funktownの中になじむか。
その街のストーリーの途中に置いても、
違和感がないか。
そして、人の耳にきちんと残るか。
一発で「これだ」と思うこともあります。
逆に、仮で歌詞を当ててみてから
判断することもあります。
どちらも、制作の一部です。
そうやって曲を重ねていくうちに、
自分が何を作りたいのかが、
少しずつハッキリしてきました。
最初から答えがあったわけではありません。
作りながら、聴きながら、
感情の置き場所を確認しているだけです。
整理すると、
感情は薄まるものだと思っていました。
でも実際には、逆でした。
世界観が定まるにつれて、
何を伝えたいのかが、
前よりはっきりしてきます。
感情は消えるどころか、
むしろ輪郭を持ち始めました。
歌詞は、基本的に自分で書いています。
AIに相談することはありますが、
ここは一番、自分らしさが出る部分だと思っています。
曲ごとに、テーマは違います。
感情も、視点も、その都度ばらばらです。
それでも、
同じ世界観の中に置いてみると、
不思議とつながって見えてきます。
矛盾した感情。
揺れ動く気持ち。
一貫しない態度。
それらが、
一つの街の中で共存しているように感じられます。
その様子を眺めている時間が、
今は楽しいです。
整理することは、
感情を減らすことではありません。
どの感情を、どこに置くかを決めることです。
AIは音楽を量産できます。
音はすぐに形になり、選択肢はいくらでも増えます。
制作は楽しく、可能性も大きく広がりました。
一方で、制作の中で生まれる感情そのものは、
自動的に整理されるわけではありません。
だから私は、世界を用意します。
Funktownというコンセプトの中に、
立ち上がった感情を一つずつ配置していく。
整理することで、感情は消えませんでした。
むしろ、何を伝えたいのかが明確になり、
一つひとつの感情は、
以前より強くなりました。
AIは音楽を量産できる。
でも、その音にどんな意味を持たせるのか、
どの感情を残し、どこに置くのか。
そこを引き受けるのは、
今も人間の側に残された作業だと思っています。
AIと作曲についての気づきをこれからも書いていきます。
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