朝のファンクタウンは、静かだった。
昨夜の揺らぎが嘘のように、
街はいつも通りの顔をしている。
あれに気づいている者が、どれほどいるのか。
あるいは――
最初から、なかったことになっているのか。
それでも、時間は進む。
何事もなかったように、一日が始まる。
音は、人の内側を動かす。
その揺れが、世界に色を与える。
だが、感情は留まらない。
喜びも、怒りも、悲しみも、
すべては増幅し続ける。
街はそれを拒まなかった。
少しずつ、受け入れる器を広げながら。
私は、神ではない。
すべてを制御することはできない。
ただ、知っている。
この街は、音に反応する。
そして、それしか手段が残されていなかった。
だから、彼らを集めた。
音に最も敏感な者たちを。
彼らの音は、
確かに世界を書き換えた。
崩れかけた均衡を、
別の形で繋ぎ直した。
これからも、同じことが起こるだろう。
揺らぎは消えない。
感情も、止まらない。
それでも――
新しい音が生まれる。
そのたびに、世界は少しずつ形を変える。
壊れるのではなく、
更新されていく。
この街は、終わらない。
小さな宇宙は、
物語とともに、動き続ける。







































スピードを信じている。
迷う前に、アクセルを踏むタイプだ。
早いマシンと、強い音が好き。
立ち止まるくらいなら、視点を失ったまま走り続けることを選ぶ。
このバンドの進行方向は、彼女の声が決めている。
ほとんど喋らない。
言葉よりも、低い音のほうが正確だから。
普段は漫画を読んでいる。
ページをめくるリズムと、ベースラインは、どこか似ている。
感情は、音の奥に沈んでいる。
だいたい何でもできる。
だから、どこにも縛られない。
兄貴分として慕われているが、本人はあまり気にしていない。
気が向いたときに現れて、いちばん自由な音を置いていく。
ピアノは、いちばん古い言語。
それ以外は、あとから覚えた。
ゲームとアニメと、現実の区別が、少し曖昧。
正確で、静かな音。
彼のキーボードは、この世界を少しだけ柔らかくする。
この中で、いちばん長く生きている。
冗談は古いが、リズムは新しい。
余計なことを言いながら、誰よりも正確に時間を刻む。
バンドが壊れずに走れるのは、彼が、時間を裏切らないからだ。
長い間、ファンクタウンにいた。
表舞台には出てこない。
このメンバーを集めた理由は、今も語られていない。
街が正常だった頃も、歪み始めた頃も、彼はそこにいたらしい。
この曲はFunktownという物語のエピローグとして書かれました。
「再生」は、崩れたものが元に戻るというより、揺らぎの中から新しい輪郭が生まれていく感覚を音にした曲です。
ストリングスを軸にしながらも、クラシカルに閉じないよう、グリッチノイズを重ね、サイバーパンク的な質感を残しました。
3拍子のシンプルなリズムも、この曲に流れる繊細さと力強さを支えているように思います。
アレンジはドラマチックですが、目指したのは壮大さより、変化の気配を静かに立ち上げることでした。
ストリングスの広がりと、波紋のようなピアノ。そのあわいに、この曲の核心があると感じています。
「再生」は、Funktownの終着点であると同時に、新しい始まりでもあります。
戻るのか、進むのか、その答えはまだなくていい。
揺れながらでも、未来へ向かう感覚に触れてもらえたら嬉しいです。
— maurice blue
Producer / Bluepiece Lab.
Single
Album