






































スピードを信じている。
迷う前に、アクセルを踏むタイプだ。
早いマシンと、強い音が好き。
立ち止まるくらいなら、視点を失ったまま走り続けることを選ぶ。
このバンドの進行方向は、彼女の声が決めている。
ほとんど喋らない。
言葉よりも、低い音のほうが正確だから。
普段は漫画を読んでいる。
ページをめくるリズムと、ベースラインは、どこか似ている。
感情は、音の奥に沈んでいる。
だいたい何でもできる。
だから、どこにも縛られない。
兄貴分として慕われているが、本人はあまり気にしていない。
気が向いたときに現れて、いちばん自由な音を置いていく。
ピアノは、いちばん古い言語。
それ以外は、あとから覚えた。
ゲームとアニメと、現実の区別が、少し曖昧。
正確で、静かな音。
彼のキーボードは、この世界を少しだけ柔らかくする。
この中で、いちばん長く生きている。
冗談は古いが、リズムは新しい。
余計なことを言いながら、誰よりも正確に時間を刻む。
バンドが壊れずに走れるのは、彼が、時間を裏切らないからだ。
長い間、ファンクタウンにいた。
表舞台には出てこない。
このメンバーを集めた理由は、今も語られていない。
街が正常だった頃も、歪み始めた頃も、彼はそこにいたらしい。
— maurice blue
Producer / Bluepiece Lab.
Single